Playstation

PS 「Rainbow Six」

2000 / UBi / Red Storm Entertainment / PS DC N64 PC

↑決死の突入!

PSソフト「Rainbow Six」を紹介。

今や一大ブランドとなった、「トム・クランシー」原作のタクティカルアクションシリーズ第一作目。製作はUbiの開発スタジオ「Red Storm Enter Tainment」

日本でのコンシューマ発売は「シスコンエンターテイメント」によるPS版しかなく、同社による海外ゲーム移植プロジェクトの「ワールド グレイテスト ヒッツ シリーズ」第四弾として発売されました。ローカライズは説明書のみです。

↑テロリストを倒せ!

元祖・特殊部隊ゲー

本作は特殊部隊の強行突入を題材としたファーストパーソンシューティングで、プレイヤーは「チームRAINBOW」のリーダーとなりテロリストと戦っていきます。

シチュエーション等はいやにリアルな設定になっており、「ハンガリーとスロバキアの国境にあるダムが占拠された」「ブリュッセルの造幣局が襲撃された」などなどそれっぽい設定が目白押しです。また、各作戦には名前が付けられており、「天使のワイヤー作戦」「幽霊の踊り作戦」等、邦題が絶望的にダサくていい感じです。

とはいえ、やはりトム・クランシー原作だけあり硬派な作りなのは間違いなく、特殊部隊の突撃に至るまでのシミュレーション部分もよく出来ています。次項にて説明。

↑異様に凝った作り

出撃準備からルート選択まで

ミッションを選択すると、まず「ブリーフィング」から始まり、「隊員の選出」「装備の選択」「突入ルートの選択」と進んでいきます。

隊員は9名おり、その中から作戦に参加する3名を選びます。それぞれ射撃密度やハッキング能力など長けている部分があるので、ミッション内容によって最適な隊員を選びましょう。

装備もそれぞれ選択でき、アーマー、メイン武器、サブ武器、アイテムは2個選んで装備できます。この武器は全て実在するもので「MPA4」「CAR-15」「M-16」などから選ぶことができ、アイテムは「グレネード」「弾薬」の他に、ピッキング能力を上げる「ロックピックキット」や爆風でドアを開けることが出来る「ドアチャージ」などが存在します。

↑このリアリティ感!

装備を選ぶと今度は隊員の突入ルートを選ぶ画面になります。

ゲーム中は何時でも操作する隊員を切り替えることができるので、ステージに満遍なく配置してみるのがベター。また、仲間の隊員は「付いて来い」「ここを見張れ」と、簡単な指示を出すことができるので、あまり実用性はないですが2人を引き連れていけばCOOP感倍増なので一度は試してみるのをオススメします。

ただ、COMの性能は射撃性能以外はべらぼうに低いので、ドアや通路にガンガン引っかかります。仕様ですので諦めましょう。

↑顔面も硬派だ!

硬派なミッション

ミッションは全部で14種類存在し、クリアしたミッションは何時でも遊ぶことができます。

内容は主に「人質救助」「爆弾解除」「ハッキング」「殲滅」の4種類で、与えられたタスクを完了した時点でクリアとなります。タスクは難易度によって異なり、高難易度になるほど1つのミッションで与えられるタスクが増えていきます。

イージー程度なら詰まることはまぁ無いですが、一部のハッキングミッションは死ぬほど難易度が高いので、甘く見てられないです。ちなみに人質は救助すると、マッハの如くプレイヤーに付いてくるという素晴らしいポテンシャルの持ち主。仲間のCOMとは大違いです。

↑スナイプ練習

特殊部隊訓練場

ミッション以外では「トレーニングモード」も搭載しており、基本的な操作が練習できます。

操作方法はオプションで変更できますが、エイムはリバース操作しか選択できないのでここで練習しておくのがいいかもしれません。

操作に関しては特にコメントすることが無いのですが、一つだけ挙げるとすれば”ジャンプは要らなかったのでは?”と思います。プレイしてる上で滅多に使うことは無く、感覚的にヤクルト1本分程度しかジャンプしないのでそもそも飛び越えられる障害物が存在しないのです(笑)

↑人質救出の瞬間!

意外なところのリアル感

基本的にBGMは無く、ゲーム中は環境音オンリーで進んでいきます。

ちょっとすごいと思ったのが、この環境音。ドアが開いているとその付近に外の環境音が聞こえ、外に通じるドアが開いていると分かるのです。普通のことといったら普通なんですが、ポイントは外に出た時点で外の環境音になるのではなく、ドアを開けた時点で聞こえ、そしてそれがドア付近のフロアに居ると聞こえる点です。

人質救助系の室内のミッションでは部屋数が多く、迷ってしまう事が多々あるのですが、救出ルートのドアを開けておけば環境音が目印となり、スムーズにミッションが遂行できるのです。

ちょっと細かいですが、個人的に1番リアルさを感じた点でした。

↑絶対にウイルス入ってるだろ(笑)

一撃必殺仕事人

ミッションもそうなんですが、やはり高難易度になると敵の攻撃も激しく、1撃で瀕死になってしまうゲーム性から、なかなか進めないことが多々あります。
その際、リスタートするのですがいちいち隊員の評価画面が出てくるので、そこはスムーズにリスタートさせてほしかったです。まぁ自分が下手なだけってのもありますが(笑)

そして、ミッションで死んでしまった隊員は以後選択できなくなり、”能力最低クラスのガスマスク男”となってしまいます。もともと愛嬌の無さ過ぎる隊員の顔グラフィックが更に悲惨なことになってしまうので注意が必要!

まぁとにかく全体的な印象としては非常にシビアな作りだと思いました。
メニュー画面も無機質な感じなのがまた良い!

↑これぞテロリストの正装

特殊部隊ゲーのパイオニア

今や何十本もの作品が存在する「Tom Crancy's」シリーズ。

その看板を背負った最初のタイトルがこの「Rainbow Six」で、本作のヒットが無ければ後の「Ghost Recon」「Splinter Cell」といったシリーズも生まれていなかったかもしれません。
また、家庭版に限りますが、PSでのFPSゲームは意外と少なく、一部のみスプライト表示ではなく、フル3Dとなると結構珍しいゲームではないかと思います。

特殊部隊ゲーとしてだけでなく、FPSの歴史から見ても一つの記念碑的作品である本作、最新のFPSもいいけどたまにはこの時代くらいのFPSもプレイしてみると面白いかもしれません。以上。

↑ロード画面が一番硬派
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