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PSP「Napoleon Dynamite The Game」

2007 / CRAVE / 7 STUDIOS / PSP NDS

↑レッツ!ダンシング!

北米版PSPソフト「Napoleon Dynamite The Game」を紹介!

2004年公開、「ジョン・ヘダー」主演のオフビートコメディの名作が何をトチ狂ったかミニゲーム集として登場!「この映画のどこにゲーム化する要素があった?」そんなことはどうでもいい! 個人的、オールタイムベストムービーTOP10にランクインする「ナポレオン・ダイナマイト」のゲームが出たこと自体が奇跡だ!!

それでは海外で酷評されている本作の魅力をお伝えしていきます(笑)

↑いい感じの脱力感

史上最悪の邦題

この映画は、ジョン・ヘダー扮する”完全に名前負けした”イケてない高校生「ナポレオン・ダイナマイト」の素晴らしく冴え無い日常を描いた学園コメディ。

批評誌などでは”オフビート映画”と評されており、よくある冴えない青年が主人公の青春映画なのですが、この映画の魅力はとにかく”映画のテンションが一定”と言う所にあります。本来賑やかである学園内や、プロムパーティーなどのシーンも出てきますが一貫してローテンション(笑)しかし映画全体から漂うシュールさ、ゆるさは非常に心地よく、独特の空気を持ったコメディ映画となっているのです。

公開当初はミニシアターのみという小規模な上映でしたが、このシュールな内容が話題を呼び全米公開。若者を中心にカルト的人気を博していったのです。 さらにはこの映画を見たセレブ達の間で「VOTE FOR PEDLO」と書かれた劇中に登場するTシャツがちょっとしたブームになるという珍事まで巻き起こり、より一層人気は加速して行くのです。

↑当時は空前の電車男ブームだった

こうして海の向こうで話題になっていたにもかかわらず、日本は劇場公開なし
晴れてDVDが発売されるも、当時流行っていた映画「電車男」に便乗した「バス男」という酷い邦題で発売されてしまうのです……。

内容と全く関係ない安易なタイトルにファンの間では「史上最悪の邦題」として数年間語り継がれることとなりました。そして来る2013年末、事の重大さに気付いた販売元は「流行に乗っかって安易な邦題付けてゴメン!」と謝罪と共に邦題を変更するという事態にまで発展したのです。

邦題の変更という、日本映画史上でも珍しい事態となったこの映画。少々前置きが長くなりましたが、この邦題事件は「バス男」もとい「ナポレオン・ダイナマイト」を語る上では欠かせない重要なファクターなので紹介しておきました。

それでは肝心のゲーム内容を解説していきます!

↑好きなゲームを選択だ

30種類のミニゲーム!

本作はミニゲーム集となっており、映画での印象的なシーンを再現した30種類ものシュールなミニゲームをクリアして進めていきます。

ゲームは「ナポレオンの家」からスタートし、用意された5~6個のミニゲームを全てクリアするとチャプタークリアとなりステージが移動。「ハイスクール」「農場」などのお馴染みのステージがプレイヤーを待ち受けます。

登場するミニゲームは、CMが印象的だった空手レッスン「レックスコンドーファイト」や、ニートの兄キップが通信販売で購入した「タイムマシンパズル」、そしてナポレオンが休日に楽しんだ「クズリ狩りシューティング」などなど、かなりマニアックな設定のミニゲームが目白押しで元ネタを探すのが楽しいです。

↑UFOと対決?!?!?!

映画の名場面を再現したゲームが殆どなのですが、中には”ナポレオンが書いたペガサス”に乗ってのシューティングゲームなど、映画には無い際どいラインのゲームも多数見受けられ、終いには”もはや元ネタの分からない”戦艦シューティングゲームなどえらいもんも登場します(笑)

元ネタありきの映画原作ゲームで、元ネタが分からなくて困惑するほど悲しいことはありません(笑)しかし、ナポレオンの友達であるペドロのケーキ製作ゲームや、「D-QWON'S」のダンスレッスンなど地味にいい所を突いているミニゲームの数々は映画ファン感涙です。

ちなみにゲームとしての面白さは求めてはいけません。完全に作業です。

↑エクストリーム…!

失笑!移動ミニゲーム!

ステージ中の全てのミニゲームをクリアすると、次のステージへと進むための移動ミニゲームが登場。 強制横スクロール面となっており、障害物を避けながら次の目的地を目指します。

これらの移動に使用する乗り物が最高で、お馴染みの「あのマウンテンバイク」「ペドロの従兄弟のホットロッド」など映画を彩るマシンが多数登場するのです。まぁホットロッドから弾丸が飛び出してゾンビを蹴散らすシーンなんて1ミリも無かった訳ですが、チャリンコwithローラースケートを完全再現しているのでチャラにしておきましょう(笑)

ものの10秒で飽きる既視感MAXな移動ステージは失笑間違いなし。非常にシュールです。

↑パズル…(笑)

超どうでもいい!ボーナス要素!

ミニゲームで高い点数を出すとボーナス要素がアンロックされていくのですが、その要素というのが映画のクリップやメイキング等ではなく「3Dで描かれたおもちゃのロボを眺めるモード」「ナポレオンが身に着けるアクセサリー」等素晴らしくどうでもいいものばかりなのです。

「何故にこんなものをフィーチャーした?」というボーナスとは名ばかりの本当におまけレベルです。 体感的には”駄菓子に付いているおまけ”のほうがまだマシという具合(笑)

モチベーションが微塵も上がらないボーナスの数々は、ある意味悪意さえ感じられます。

↑超難しいぞ!

雑すぎるミニゲーム

悪意といえば、本作に収録されている殆どのゲームが、チープを通り越してただただ雑な作りということが挙げられます。

グラフィックがあえて雑なのは分かりますが、無理のありすぎる2キャラ同時操作「ドッジボール」4回も登場する完全に水増し作戦の「ナポレオンダンス」などなど適当な部分が多く、そもそも似たゲームが多すぎる点が非常に残念です。

個人的に本作最大の悪意は、学校のダンスシーンで「ジャミロクワイ」が流れないという点。
ここだけは大丈夫だろ!と超期待してプレイしていだけにガッカリ度も半端なかったです。

はぁ…ジョン・ヘダーの声の収録よりもジャミロクワイが最優先だろ…。なんスかマジで(笑)

↑いい感じにキモいぞ!

映画ファンでも要注意

期待はずれというか期待通りというか、もう完全にクソゲーですね(笑)

似たようなゲームの数々、退屈なボーナス要素、そして殆どのゲームで3ラウンド制という壊滅的なテンポの悪さ……非常に残念な要素が多く見受けられ、たとえ映画ファンであっても、本作を楽しめるかというと微妙なところです。

映画ファンなのは大前提として、クソゲーを楽しめるor寛大な心で許せるという物好きなゲーマーの方にのみ推薦いたします。ちなみに、何故かDS版はミニゲームの数が25種類に減っているので要注意!以上!(笑)

↑あの謎スポーツも登場!
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