2005 / THQ / Pandemic / XB PS2
北米版XBOXソフト「Destroy All Humans!」を紹介!
空飛ぶ牛に溶解ビーム、そしてハリボテの未確認飛行物体!ありそうでなかった笑劇のオープン・ワールド・エイリアン・インベーション・アクション・ゲーム!(笑)
近い将来、来る人類最終決戦のために我々はこのゲームをプレイしなければならない!
地球侵略インベーション
本作は2005年に発売された箱庭タイプのアクションゲームで、地球侵略を題材としていながらも表現は非常にコミカルでバカゲーテイストな作りとなっています。また、50年代のアメリカを舞台にしており、当時の雰囲気やカルチャーが随所に埋め込まれているのも本作の見所の一つ。
マップはいかにもな50年代風な作りで、移動式遊園地のある星空の「ロックウェル」や西海岸の陽気な街「サンタモデスタ」、政府が管理する秘密の「エリア42」などが用意されており、街の看板や人々の服装などもレトロチックな風合いで非常にいい感じなのです!
ミッションはストーリーを進めていくメインミッションと、何時でも挑戦できるサブミッションの2種類が存在し、メインをクリアしても街に残ってだらだらとプレイすることが可能。隠しアイテム収集などで達成度があるので、初めてのマップでは適当に流してみるのもいいかもしれないです!
リトルグレイ・フロム・アウタースペース
ここらへんでとりあえず簡単なストーリーを!
1950年代アメリカ……物語は未確認飛行物体、即ちUFOが墜落するとこからスタート。
この墜落事故により、地球で作業に当たっていたフェロン星人の「クリプト136号」が地球人によって囚われてしまいます。地球からなかなか戻って来ない136号を心配し、「どうしたもんかなぁ…」と頭を抱えてしまうボスの「ボックス博士」。
そこで登場したのが本作の主人公である「クリプト137号」(以下クリプト)。平エイリアンのクリプトはここぞとばかりに「わい!地球ば行ってくる!136号を助太刀いたす!」とまくし立て、晴れて一人前のエイリアンになるべくマザーシップを飛び出すのでした…。
脚色してますがだいたいこんな感じです(笑) う~ん地球での珍道中は見逃せない!
ドゥームズ・デイ!
本作はアクションパートとUFOパートの2つのパートがあり、前者はクリプトを操ってのTPSで、後者はUFOを操縦してのシューティングとなります。ちなみに言っておくとクリプトは宇宙人なので車には乗れません(笑)そこはあしからず。
クリプトが使う武器はまるでおもちゃの光線銃のような物なものばかりで、レーザーの「ザッパー」、グレネードランチャーの「イオンランチャー」、そして個人的に最もオススメなのが「溶解ビーム」。触れたものを溶かして骨にする”溶解ショット”を撃つ事ができ、完全に映画「MARS ATTACK!」な演出がかなりイカす逸品。
そして本作は”GTAよろしく”な手配度レベルがあり、レベルによって「警察」 「軍隊」 「MIB」と上がっていき、最終的には戦車やダサいレトロなロボットなんかも登場してえらいことになってしまうのです!いや~地獄絵図っぷりが凄いですね!(笑)
UFOパートでは「破壊光線」でのデストロイ活動や、「アブダクションビーム」での要人の捕獲などといったB級感あふれるミッションが目白押しで楽しませてくれます。上記の兵器のほかに衝撃波の「ソニックブーム」や最強の「カンタム・ボム」が存在し、ゲームを進めていくごとに使える種類が増えていき、文字通りのデストロイ・オール・ヒューマンズが体験可能!
また、UFOの搭乗は任意ででき、「やべぇ!戦車とかロボとか出てきた!」な状況のときには超頼りになりますが、どうにもならない時は潔くマザーシップに帰りましょう。地球人の火力は意外と高いぞ!怖えぇよ軍隊!(笑)
地球内生命体捕獲
クリプトの目的は地球に囚われた仲間の救出の他に、クローン人間を作るための「DNA」を地球人から採取することです。小難しく「DNA」採取とは言うものの方法は至ってシンプル、ただ単に地球人の脳みそをゲットすればいいのです(笑)
この「DNA」はゲーム中の通貨単位でもあり、貯めたポイントはクリプトの武器やUFOの装備のアップグレードに使うことができるのですが、くれぐれも「脳みそで改造とか一体どんなテクノロジーなんだよ!」とか野暮なことは言うなよ!消されるぞ!(笑)
「DNA」を採取する方法は、敵や市民の死体に「ブレイン…ブレイン…」と念力を当てると「ガシュッ!」っという音と共に頭が弾け飛び、まるで枝豆が飛び出すように脳みそが飛び出してくる仕様(笑)
見てくださいよこの異様に凝ったディティールとキモイ色!そして脳のしわや質感、そしてニュルっと脊髄まで付いてくるという無駄さ加減……もう完全にギャグじゃないか(笑)
キモイ脳みそですが、松竹梅の如くグレードがあり、青は10P、緑は25P、黄色は50Pと色によって獲得できる「DNA」のポイントに違いがあるのです。
グレードは正直取り出してみないと分からない部分もありますが、警官は緑色MIBは黄色という具合に「キレる頭の奴はポイントが高い」みたいな感じで大体決まっている。が、市民の中にも黄色い奴が居たりとなかなか適当な模様。ちなみに大半の市民は青なのでこの街はアホばっかということになりますね(笑)
そして上記の方法のほかに、もう一つ脳みそを取り出す方法があります。
それは序盤で獲得する武器「アナル・タップ」というレーザーを使うのです(笑) このレーザーを食らった人間は「ケツを押さえて走り出し、悶絶の末ぶっ倒れると共に頭が破裂」という最高にギャグな演出をかましてくれます!(笑)
念力ではどうしても時間がかかるのですが、レーザーだと当てたらほっておくだけでいいのでかなり使い勝手がいいです。それにしても女性キャラにも容赦なく食らわすことができるという本作の懐の深さには脱帽!完全に問題作だぞ!(笑)
ミッション・トゥ・アース
地球侵略にあたってクリプトは「ミスコン美女を誘拐して来い」や「テレビの電波で洗脳しろ」など数々の胡散臭い任務を与えられ実行していくことになります。
全体的に隠密行動のミッションが多く、クリアするには「変装」や「催眠術」などクリプトの持つ特殊能力を駆使していかなければなりません。ミッションの難易度はそこまで高くはありませんが、一部で質疑応答系の問題が出るので英語が苦手な人は少し厳しいかも…。もちろん英語が苦手な自分は総当りでクリアしました。正攻法です(笑)
また、逸品だと思ったのがミッション開始時に表示されるタイトルで、毎回昔の映画のポスターを彷彿とさせるデザインでかなりステキです。たぶんどのタイトルもなんらかの元ネタがあると思うのですが、細かすぎて全然分かりません(笑)精進します。
最低映画 in バカゲー
恐らくこのゲームで最高のロケーションである「ドライブインシアター」。普段は車が止まっているだけ(ちなみにカーセ●クス中)ですが、あるミッション中に限り巨大なスクリーンにモノホンの映画が上映されるのです!それも世紀の大迷作「PLAN 9 FROM OUTER SPACE」が上映されるのですからたまりません!
5分ぐらいの映像だけですが、このB級なゲームの中で星空の下「PLAN 9 FROM OUTER SPACE」を見れるというだけでもかなり高ポイント!なかなかの洒落た演出に胸がときめく事間違いなしです!
しかもこのミッションをクリアするとエクストラの「B-MOVIE THEATER」で何時でも鑑賞できるという親切っぷり。他にもゲームを進めていくと、本編のムービーやトレーラー、ゲームメイキング映像までもがアンロックされていくという大盤振る舞い!そしてその中でも最高なのが!
「宇宙からの少年」 1959年 85分
なんと映画1本完全収録です(笑) すごすぎるぞ「DESTROY ALL HUMANS!」
この作品は1959年に上映されたドライブインシアター向けのこれまた最低映画で、簡単に言えばゴミみたいなUFOから男が出てきてロブスターと戦う映画です(笑)本当に面白くないので見ないでも何も問題はありません。原題は「TEENAGERS FROM OUTER SPACE」です。
DVDは現在海外のみの発売で、そもそも日本語字幕がついたバージョンが無く、日本でも過去にテレビで1度か2度放送されただけの幻の作品。(YouTubeに英語版上がっているけどね笑)
いくら最低映画でも1本収録はすごすぎるぞ!まぁどうせならPLAN 9の方が良かったけどDVD持ってるからいいや(笑)
ジャケは海外版のほうがイカしてる
総プレイ時間は10~12時間程度、マップは6面とこれだけ聞くと少々物足りない気もしますが、その分様々な要素がギュッと凝縮されているので満腹感は結構あります。
洒落た内容と意外と堅い作りでヒットし、今日では4作を数えるという地味~な人気シリーズとして知られており、2020年にはリメイク版も制作されています。
今プレイするならリメイク版がおすすめですが、実は当時この1作目のみローカライズされPS2で国内版として発売されていました。ただ、一部表現の問題でそのままの発売は出来ず、バイオレンス描写の軽減と大幅なシナリオの変更がなされているのですが、決して劣化してしまったという訳でもなく”完全に振り切った笑劇のトンデモストーリー”になっており、これはこれで評判良いらしいですから驚きです。
リメイク版・PS2版もいいですが、XBOX版は国内の360本体で作動するので”オリジナルのDNA採取がやりたいなら”断然XBOX版をオススメします(笑)以上!