XBOX

XBOX「JAWS: Unleashed」

2006 / Appalo / Majesco / XB PS2 PC

↑シャークアタック!

北米版Xboxソフト「Jaws: Unleashed」を紹介!

忍び寄る黒い影!血に染まるビーチ&ビッチ!シャークパニック映画の名作であり金字塔の「JAWS」がゲームで蘇った!もちろんあの不気味なBGMも完全収録だぞ!

開発は過去に癒し系イルカゲーの名作「エコー・ザ・ドルフィン」を生み出した「Majesco Games」180度ゲーム性が違うぞというツッコミはおいといて紹介していきましょう!(笑)

↑出た!金網ゲージ!

シー・ハンティング・マサカー

本作はプレイヤー自身がジョーズとなり、ライフガードやダイバーなどの人間、タコやマグロ等の魚や海中生物、そして人命救助のヘリまでをも食いまくるという究極のシャークゲームです。

現在は最新シャークゲーの「Jaws: Ultimate Predator」「MAN EATER」がリリースされていますが、2006年の本作が登場するまでは、あの悪名高きLJN開発のNES版「JAWS」位しか純正なJAWSの家庭用ゲームは発売されておらず、いわばシャークゲー界における”空白の時間”でした。

その沈黙を打破したこのゲームは、3D空間で縦横無尽に動き周れるのはもちろんのこと、当時のトレンドである箱庭スタイル、即ち”フリーローミングシステム”を採用しているなどの意欲作となっており、言うならば”JAWS版GTA”とでもいったところでしょうか。そういや同時期のGTAシリーズでは海で泳ぐことが出来ないため、本作の方が一枚上手といえます。自由度は雲泥の差ですが(笑)

↑あの音楽が脳内に流れる!

ジョーズ in オープンワールド

メインミッションは全部で11面あり、「水族館」「海底プラント」などが舞台となります。 箱庭形式で進む本作はストーリーの合間に自由に行動することができ、各地に点在するサブミッションにチャレンジすることが出来ます。

ストーリーモードはぶっちゃけかなり短いのですが、サブミッションは結構豊富で30種類ほど存在し「バンジージャンプのTV撮影中に襲え」「ウェイクボーディングでジャンプした瞬間に食べろ」などといった面白いシチュエーションが目白押しです。

こういったサブミッションやメインミッションのクリア、ステージに落ちている「コレクトアイテム」を拾うとポイントが獲得でき、貯めたポイントで「スピード」や「パワー」などの能力を強化することが出来ます。 意外にもジョーズは打たれ弱く、序盤ではすぐに死んでしまうのでポイントが溜まり次第「体力」を強化するのがオススメです。 重要な回復方法については事項にて説明します。

↑容赦ない喰らい付き!

レッツ・シャーク・バイト!

人間や魚などを捕食して進めていくのですが、そのシステムがちょっと変わっており、ボタン連打で口の中のものを咀嚼できるというかなりシャークなシステムが採用されているのです。

攻撃と同時に体力回復も兼ねている捕食は、ちゃんと連打して噛み砕かないと消化してくれない(体力回復しない)ので、一度噛み付いたら鬼の如くバリバリいくのが正しいスタイル。そして特徴としてはジョーズのゲームということだけあり、いわゆる魅せプレイ的なスタイリッシュな攻撃が繰り出せる点が挙げられます。

獲物を捕まえ、ボタンを連打せずに押したままにすると口にくわえた状態となり、そのまま海中に連れて行くもよし、空に放り投げてキャッチするもよしの技有りプレイが可能。 しかも驚くことに足や腕などを狙って食いちぎることが出来るという”素晴らしいバイオレンス機能”も搭載しているのでバイオレンスジャンキーも安心な作りとなっております。

↑小型ボートがおもちゃと化す

必殺スクリューアタック!

プレイヤーの敵となるのは海上警察のボートやダイバーで、ジョーズを見つけると船上からの射撃や水中銃などで攻撃してきます。人間相手では噛み付きで対処できるのですが、船となるとそうはいきません。

攻撃方法は数種類あり、前方の敵にはLトリガでの「突進」、真横の敵にはXボタンでの「ヒレアタック」、ボートや海面の敵にはYボタンでの「プレスアタック」などが存在します。また、ボート以外の建造物や客船を破壊するときには爆弾や鉄パイプを使用しなければならず、対象となるアイテムをRトリガで咥え、Xボタンで前方に発射して攻撃します。

↑ミサイルの如く突進!

そして、最も頼りになるのがLトリガとXボタン同時押しで発動する「スクリューアタック」。攻撃範囲やパワーが高く、かなり使える攻撃なのですが、自分がこの攻撃方法の存在を知ったのがラストミッション手前という、もはや使いどころもへったくれもない超終盤(笑)

ミッションで詰まった時に攻略動画を見ていたら「…なんだこの鮫の動きは!回転してやがるぜ!」と青天の霹靂。その後あらゆる試行錯誤を経てLボタンXボタン同時押しに辿り着いたのですが、よくよく見てみるとロード画面に説明出てました(笑)時間を返せ!とは言いません、これが英語のゲームをプレイするということなのです(笑)ロード画面はよく読みましょう。

↑これは不気味だ!

クラーケンフィールド!

ミッションでは要所にボスと戦う場面があるのですが、中でも印象的なのがこの「巨大クラーケン」との戦闘。ジョーズの何倍ものデカさを誇るクラーケンはかなり不気味で、グネグネと動く足は最高に気持ち悪いです。

しかもボスの攻略方法が、その気持ち悪い足を一本一本食いちぎっていくというかなりフィアーな方法なので、海中生物が苦手な自分にとっては鳥肌物の戦闘でした。 足はまだしも目玉を食いちぎるシーンはかなりバイオレンス…その後グニグニと咀嚼して体力回復するジョーズには頭が上がりません。クラーケンとの戦闘は必見です。

ボス以外にも「ハンマーシャーク」「コバンザメ」など攻撃してくる魚は沢山いるので、海での行動は常に注意しながら迅速に行動しましょう。

↑勉強になります!(笑)

水族館レベルじゃねえぞ!

本作に登場する生物はおよそ60種類にも上り、その全てをエクストラ要素である動物図鑑「アニマル・バイオ」にて鑑賞することが出来ます。

「クマノミ」なんかの小さいのから「カツオ」「カジキマグロ」、さらには「タツノオトシゴ」なんかの変り種まで収録しておりなかなか見応えのある図鑑となっております。 もちろんこれらの魚は全て食べることができ、それぞれ回復量や体力が微妙に異なるのも面白いです。

↑ジョーズが水族館遊泳

言い忘れていましたが、ジョーズには「体力メーター」とは別に、時間と共に減少する「空腹メーター」なるものが存在し、定期的に魚を食べて回復しなければなりません。幸い減少も遅く、小魚程度でもすぐ満タンになるので、ちょいちょい小魚の群れや海底のカニなどをつまんでおきましょう。

中には特定の地域でしか現れない”ご当地グルメ”なんかも存在するので、珍しい魚を見たらとりあえず食べておくのがベター。しかし!ジョーズも恐れる「電気ナマズ」だけは近づいてはいけません。ものの数秒で死んでしまうので気をつけよう!

↑死亡フラグ確定!

雰囲気は確かにジョーズ、しかし…

タイトル画面やゲーム中にも頻繁に流れるお馴染みのBGM、豪快なジョーズの食いっぷり、そして尾ヒレだけ出してのあのシーンの完全再現。ゲームの雰囲気はなかなかよく出来ていると思うのですが、残念ながら本作にはダメなポイントが多く存在し、惜しいゲームとなってしまっているのです。

まず、第一にメインミッションが”〇〇を破壊しろのほぼ1パターン”ということ。建造物を破壊する場面は殆どのミッションで登場するのですが、爆発物を拾っては投げ~を繰り返すのみ。しかも狙うのが意外と難しく、外してしまうとまたアイテムを拾いにいかなければならないため非常に面倒な作業なのです。弾薬となるアイテムはかなり小さく、海中にふわふわと漂っているので探すのにも一苦労。そしてそのミッションも短いのは5分程で終了するのでボリュームは非常に少ないです。

↑移動だけでかなりの時間を要する

サブミッションは量は多く、面白いものもあるのですが、ここで仇となるのが「フリーローミングシステム」です。一応箱庭ゲームの括りなのですが、いざ蓋を開けてみると中身はスッカスカのただ広い海。3つのシーエリアに分かれているにも関わらず、風景は全て同じで無駄に広く、ファストトラベル等も無いので、移動がかなり面倒くさいです。

収集物である「宝箱」「ライセンスプレート」の要素もあるのですが(これをコンプリートすれば映画のクリップが鑑賞できるみたいです)、このだだっ広い海の底にぽつんと点在しているのでもはや集める気力が起きません(笑)

これ以外にも操作性の悪さや、オブジェクトの窪みにはまってしまうバグなどあり、雰囲気は良いんですがそれ以上にストレスが溜まってしまうのが残念でなりませんでした。

↑この海の描写はイイね!

日本版本体では動作不可!

上の項の残念な点+PS2版はもちろんXbox版も日本の本体では起動不可、更には360での互換性も無いのでプレイするには北米版の旧箱本体が必要と、かなりオススメし難い本作。

だがしかし、ジョーズを動かせる数少ないゲームである事は間違いなく、肝心のバイオレンス表現も「ここだけは気合入れたぜ!」とでも言わんばかりのナイスな描写なので、現代に生きる孤高のバイオレンスジャンキー(クソゲーOK)な方にのみ大推薦いたします。

プレイして誰しもが「ジョーズのゲームなのにこんなちまちました作業させられるのかよ!」とコントローラー投げそうになると思いますが、そこをグッと堪えればきっとあなたも素晴らしいシャーク体験が出来ることでしょう。クリアできるかは置いといてですが…!以上!

↑名前を「ShaaarK」にすると…?
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