2005 / Eidos / Deadline Games / XB PS2 PC


北米版Xboxソフト「Total Overdose: A Gunslinger's Tale in Mexico」を紹介!
ギターケース!覆面レスラー!闘牛場、そしてタコス!
エル・マリアッチ三部作が好きなすべての男子に送る珠玉の一作!これは俺達のゲームだ!!!
もうなんのこっちゃだが紹介していきます!(笑)

ザ・メキシカンGTA!
2000年初頭、「GTAⅢ」の大ヒットによりオープンワールド系ゲームのブームが到来。
様々なメーカーがこぞって"第二のGTAⅢ"の開発にいそしみ多くのオープンワールドゲームが発売された。そう、本作も俗に言うGTAフォロワーの一本。
二番煎じといえばそれまでですが、本作はGTAだけでなく様々なゲーム、そして映画の要素をハイブリッドして箱庭に詰め込んだ超意欲作。パッケージ裏を見てみると「マックス・ペインとトニーホークとロバートロドリゲスの映画を砕いて一緒にしたみたいだ!」とGame Spotのコメントが掲載されており、期待せずにはいられません!!!

猥雑な町並みをリアルに再現!
見てくださいこのアングラな埃っぽい空気!アダルトショップ・風俗店がひしめき合うメキシコのクールすぎる町並み(笑)最高ですね。 本作はメキシコの町を自由に行き来し、メインミッションやサイドミッションをこなしていくタイプのオープンワールドゲーム。
あまりなじみの無いメキシコの街ですが、港町、郊外、繁華街そしてアメリカ国境と様々なエリアが存在。とりあえず道路にはボロいピックアップトラックが走り、髭面のおっさんが散歩する川辺にはトレーラーハウスと全ての要素において超クールなのです!
ただ、全てのエリアがシームレスに繋がってるわけではなく、エリア毎に若干のロードが入ってしまうのですが、かなり短いので問題ナシ!

チープで陽気なゲームデザイン!
ゲーム中、豊富なムービーシーンで語られるのはB級テイストの復讐活劇。
一応、父親の復讐というシリアス路線のストーリーなはず……ですが、出てくるキャラや展開なんかはもう完全にコメディ仕様。チャプターは11ありそこまで長くは無いですが、ちょくちょくサブミッションも存在し、クリアしたチャプター等はいつでもプレイできるので息の長いプレイが可能です。
ちなみにチャプターが始まる前に出てくるタイトルショットは死ぬほどナイス!カッコイイ!

ステージによっては闘牛場で戦ったり、超胡散臭いカーショップで戦ったりとメキシカンなロケーションが目白押し!プライベートプールでくつろぐおっさんをシメるステージはマジで最高!
そしてもちろんゲーム全編で使われるBGMも陽気!しかもめちゃくちゃカッコいい!
タイトル画面のヒップホップや、たまに流れるメキシカン・レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンみたいなミクスチャーロックは普通にカッケー!サントラがあったらマジで欲しいです!

メキシコ流必殺技!ロコ・ムーブ!
さて!戦闘システムにはかなり力が入れられた本作では「アドレナリンメーター」を使用してのスローモーションダイブ、シュートドッジというのが使えます。そうですね「マックス・ペイン」です。他にも、ピンチになった時に時間を巻き戻せるシステム…そうですね「プリンス・オブ・ペルシャ」です(笑)
これだけでもアクションゲーム大盤振る舞いという状況ですが、それだけで終わらないのがメキシカンスタイル!本作は「ロコ・ムーブ」という必殺技があり、敵を倒すとアイコンがストックされ、いつでも使えるようになります。
このロコ・ムーブというのがもう悪ふざけの塊で(笑)名前もそうですが、ほぼ使うタイミングが存在しないものまであり超クールです。 はい紹介!!

一撃必殺のスナイピング!
GOLDEN GUN

味方諸共グレネード乱射!
SOMBRERO OF DEATH

覆面レスラー電撃乱入!
MAD WRESTLER (笑)
プロレスラー乱入とかもう最高すぎるだろ!
しかもこの後秒殺されるっていう貧弱さもいい感じだ!(笑)
ギターケースマシンガンの「エル・マリアッチ」やジョン・ウーよろしく二丁サブマシンガン「トルネード」の実用系から、自らが闘牛になり猛突進する「エル・トロ」、お人形さん型爆弾「ピニャ~タ」など、使うタイミングが恐ろしく限られてくる非実用系などなど充実の7種類!!
しかも発動すると毎回「ゴール↑ デン↓ ガン↑」などと舐めた口調で技名を言われる仕様(笑)
一貫して陽気なゲームデザインは非常に爽快です!!

得点倍増!コンボシステム!
ここまで見て大方のゲーム内容は理解していただけたと思うのですが、一つ疑問に思う方も居ると思います。マックスペインにロドリゲス映画はなんとなく分かる。しかし”トニーホーク要素”がどこにあるんだ?と。
答えはずばりそのコンボシステムにあります。トニーホークシリーズといえばスケボーゲームの元祖で、トリックをキメまくるゲームですが、そのトリックを連続でメイクする毎に得点が倍々になっていくシステムは、本作でのポイントシステムにもそのまま採用されています。
プレイすると分かるのですが、コンボが止まりそうなところで上手いこと敵を配置しているので、敵の配置を覚える毎にスコアが伸びていく感覚はなるほど!トニーホークなのです!

メキシカン・アスレチック
本作では成長要素があり、街のいたるところに落ちているアドレナリン・ライフ・ウェポンスキルを強化するメダルを集めることによって、最大ライフアップなどの恩恵を受けることが出来ます。ウェポンスキルは一定数集めるごとに、ハンドガンやショットガンなどの二丁持ちがアンロックされていきかなり強くなるので早めに集めるのがオススメ。
また、街に落ちているポイントやストーリーで稼いだポイントなどは全て「グローバルスコア」として合計され、一定のスコア毎にメダルが獲得できる仕様。各地に点在するサブミッションでもメダルは獲得できるのでのでこっちも積極的に攻略していくのがクリアへの近道です!
屋根の上など意外なところにメダルはあるので、暇つぶしがてら街を散策しても損は無いぞ!

ふざけてるけどセンスは抜群!
様々な要素において伺える映画、ゲームに対するオマージュや、ゲーム内のオブジェクト等のデザインは面白くてカッコイイものが多く、製作者の趣味がかなり出ていると思います。
もろにロメロ映画なメイヘムモードや、ミッション名がケヴィン・スミスの映画のタイトルになっているなど細かいところにニヤリとさせられることが多く、元ネタ探しも非常に楽しいです。

そしてクールなフィーチャーの中でも特にお気に入りなのがこの「タコスバイク」。
機動力ゼロだけど置いてあるととりあえず乗りたくなるシロモノ。乗り物は車とバイクのみで、お世辞にも種類は多くありませんがそれぞれいい味出してると思いますね。
また、車などにに乗っている途中にLトリガを押すと身を乗り出し、そのままRトリガを押すと車から飛び出して乗っていた車を突っ込ませることが出来ます。
移動手段だけでなく、攻撃手段としても車を活用できるようにしたのはポイントが高いです。

そこまでGTAじゃないぞ!
非常にいいとこ取りなこのゲームも、欠点が無いわけではありません。
せっかくいい曲を収録しているのにカーステレオが無い、全体マップが好きな時見れない、そして一番気になったのが車の機動。ほんとにすぐに横滑りしてしまうので結構慎重な運転が必要です。まぁ、実際のメキシコの砂埃舞う道路を再現したんでしょう!きっとそうだ!
また、本作には手配度やお金といった要素も存在しません。武器等は街に点在する新聞販売機で補充できますし、警察は一応存在するのですが、パトカーの目の前で犯罪を犯さない限り襲ってくることはなく、そもそもパトカー自体がレアなので遭遇することは滅多にありません。
タクシーが普通に一般人をはね飛ばすこのゲーム、警察が居なくてよかったな!(笑)

超メキシカン体験
いや~正直あまり期待しないでプレイしたのですがカウンター喰らった気分です(笑)
武器系統もかなりありますし(全武器二丁持ちが嬉しい!)進んで行く毎に主人公が強くなって「おもしれぇ!」ってなるのは、やっぱ単純に主人公を動かしてるのが楽しいからでしょう。
ゲームの基本となる部分は面白さに直結します。色々なゲーム要素があっても、基本となる部分が部分がダメだと、せっかくのプラスの要素も台無しになってしまいます。その点を踏まえても本作「Total Overdose」は素晴らしい出来だと言えるでしょう!うむ!
まじで続編とか作って欲しいですね!
B級映画等が好きなら間違いなく楽しめると思います。しかし、起動には日本・北米版の旧Xbox本体が必要なので、旧Xbox本体を持っている方のみオススメという感じですね。 機会があれば是非プレイしてみてください。(PCだとGOGでの配信あり!しかも安い!)
あ、ちなみに北米版PSPで「Chili Con Carnage」という名前でPSP用にアレンジされた本作がリリースされているのでそちらもどうぞ!まだやったことないですが!(笑)
